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10月も終わりに近づき、北海道ではもう初雪の便りが届いています。「スタッドレスタイヤにはいつ替えればいいのか」「去年のタイヤはまだ使えるのか」と迷っている人も多いのではないでしょうか。交換が遅れると、お店の予約が取れないまま急な雪や凍結に出会うことにもなりかねません。
この記事では、タイヤメーカーのブリヂストン、JAF(日本自動車連盟)、日本自動車タイヤ協会(JATMA)、国土交通省、気象庁の公開情報をもとに、交換時期の決め方、去年のタイヤが使えるかの見分け方、交換するときと交換したあとの注意点、知っておきたい法令とチェーン規制を順番に整理します。楽天市場などで新しいタイヤや点検用品を買う前の確認にも役立ててください。2026年10月時点の情報です。
スタッドレスタイヤに交換する時期の目安
交換時期は「雪が降り出す前」が基本ですが、どれくらい前なのかには目安があります。初雪の時期と気温の二つから考えてみましょう。
初雪予想の1か月前に替えるのが基本
ブリヂストンのコラム「スタッドレスタイヤはいつから履き替える?」は、交換の時期を初雪予想の1か月前が一般的な目安だと説明しています。雪が降り出す時期は、気象庁の「霜・雪・結氷の初終日と初冠雪日の平年値」で、住んでいる地域や出かける先の地域を確認するよう勧めているのが特徴です。
1991〜2020年の約30年間の平年値で初雪の目安を見ると、早い地域では旭川が10月19日、札幌が10月28日、釧路が11月7日、青森が11月8日。東北と北陸では秋田が11月15日、仙台が11月17日、新潟が11月23日、金沢が11月24日です。西日本や太平洋側は遅く、松江が12月7日、広島が12月8日、宇都宮と福岡が12月16日、名古屋が12月18日、高松が12月19日、高知が12月21日、大阪が12月26日、東京は年明けの1月3日となっています。
北海道の各地については、札幌管区気象台の「初雪などの平年値」で直接確かめられます。札幌の雪の初日は10月28日、函館と帯広は11月1日で、札幌で雪が積もり始める積雪の初日は11月12日です。初雪と、実際に路面に雪が積もる日には2週間ほどの差があるわけです。旭川は雪の初日が10月19日で積雪の初日が11月4日、釧路は雪の初日が11月7日で積雪の初日が12月1日となっており、地域によって雪が積もり始めるまでの間隔も違うことがわかります。
1か月前という目安を当てはめると、札幌や旭川なら9月下旬から10月上旬、仙台や新潟なら10月中旬から下旬、名古屋や大阪なら11月中旬から下旬が交換の時期になります。札幌はすでに平年の初雪日を過ぎていますから、まだ替えていない人は急いだほうがよいでしょう。X(旧Twitter)でも、北海道江別市で10月28日に初雪が降り、11月2日にタイヤ交換を予約しているという投稿が見られます。
ただし、平年値はあくまで平均であり、年によって前後します。平年値で大まかな時期をつかんだうえで、その時々の天気予報も確かめるのが確実なやり方です。山あいや標高の高い場所に出かける予定がある人は、住んでいる町ではなく行き先の初雪日を基準にしておくと安心でしょう。
最低気温3℃以下と慣らし走行200kmも考える
初雪の時期だけでなく、気温も交換の判断材料になります。最低気温が3℃以下になると、雪の降らない地域でも路面温度が氷点下を下回って凍結することがあります。天気予報で気温の低い日が続きそうなときは、雪が降っていなくても履き替えておくのが安全です。
「スタッドレスなんでもQ&A」も、日光の当たらない日陰や、外の気温の影響を受けやすい橋の上は凍りやすいとしています。大雪や雨の翌日には、融けた雪や雨が凍って、一見濡れているだけに見える「ブラックアイスバーン」ができることもあるとされていて、油断は禁物でしょう。時速30kmで走ったときの止まるまでの距離は、乾いた道に比べて雪道では2.4倍、ツルツルに凍ったミラーバーンでは8倍にも延びるので、凍った道を夏タイヤで走る危うさが数字からも伝わってきます。X(旧Twitter)には、標高およそ1400mの長野県原村で、二十四節気の霜降をタイヤ交換の予約の合図にしているという投稿もあり、霜が降りる季節を目安にするのは気温で考えるやり方と重なるといえます。東京の初雪の平年値は1月3日ですが、それより前でも朝晩の凍結には気をつけたいところです。
新品のスタッドレスタイヤを買う場合は、慣らし走行の時間も見込んでおく必要があるでしょう。スタッドレスタイヤが本来の性能を発揮するには、時速60km以下で200km以上の慣らし走行が必要です。慣らし走行でタイヤの表面の皮がとれ、本来のゴムのグリップが出てくるとされています。交換の前後ではハンドルの軽さや乗り心地が変わることもあるので、雪が降る前に新しいタイヤでの運転に慣れておく意味もあります。週末に少し走るだけの車なら、200kmを走り終えるまでに数週間かかることもあるでしょう。
早めに履き替えたい理由はほかにもあります。シーズン中はお店が混み合って予約が取りづらくなり、希望するタイヤが在庫切れで取り寄せに数日かかることも珍しくありません。突然の雪で多くの人が一斉にお店に向かえば、交換が雪や凍結の時期に間に合わないおそれもあります。
まとめると、交換時期は「初雪予想の1か月前」と「最低気温が3℃を下回り始めるころ」のどちらか早いほうを目安にするとよいでしょう。新品を買うなら慣らし走行の分も含めて、さらに早めに動くのがポイントです。
去年のスタッドレスタイヤがまだ使えるかの見分け方
去年使ったタイヤを今年も使うなら、交換の前に状態を確かめておきましょう。見るべきところは、溝の深さとゴムの硬さの二つです。
溝が50%まで減るとプラットホームが出る
JAFの「スタッドレスタイヤの使用限度と正しい保管方法とは?」は、スタッドレスタイヤの溝の深さが新品のときの50%未満になると、積雪路や凍結路での性能が下がるため、冬用タイヤとしては使えなくなると説明しています。溝の深さ50%の位置には、使用限界を示す「プラットホーム」という段差が設けられています。タイヤの側面にある「⇧」印の先の溝を見て、プラットホームが地面に触れるほど溝がなくなっていれば、冬用としては限界という判断です。
「タイヤ交換の目安はいつ?」は、具体的な数字も示しています。スタッドレスタイヤは一般的に新品時の溝が約10mmあり、50%すり減って約5mmになった時点が交換の目安とされています。夏タイヤの使用限度である1.6mmのスリップサインよりずっと手前で、冬用としての役目は終わるわけです。プラットホームが出ても、溝が1.6mmに達するまでは夏タイヤとして走ることはできますが、氷や雪の上では十分に効きません。
確認のしかたについて、ブリヂストンのQ&Aは、プラットホームはタイヤ側面の4か所に表示された矢印(↑)が示す溝の中にあると説明しています。簡単な確かめ方として、100円玉を溝に差し込んで「1」の字が見えたら残り溝が半分以下になった目安になる、という方法も紹介されています。もっとも、これは簡易的な方法なので、詳しくはタイヤ販売店に相談してほしいと添えられているのが大切な点でしょう。
国土交通省も、令和3年1月26日の報道発表で、バスやトラックの運送事業者に対し、雪道を走る車のタイヤが使用限度よりすり減っていないかを確かめるよう義務づけました。国内メーカーなどの冬用タイヤは、溝が新品時の50%まで減ると、プラットホームが溝の表面に現れます。前年末からの大雪で、関越道や北陸道で多くの大型車が立ち往生したことがきっかけでした。
タイヤは4本が同じように減るわけではありません。駆動輪や制動時の負担の違いで摩耗の進み方に差が出るため、4本すべてについて複数の場所を確かめる必要があります。前輪だけ、あるいは1本だけプラットホームが出ていることもあるので、4本とも、それぞれ4か所の矢印を見て回るのが確実です。
ゴムの硬さと3〜5シーズンの寿命
溝が十分に残っていても、それだけで安心はできません。スタッドレスタイヤが滑りにくいのは柔らかいゴムが路面に密着するからで、ゴムが硬くなると溝があっても十分な効きは得られません。タイヤはゴム製品なので、長く使うと少しずつ硬くなるわけです。そのため、シーズン前には販売店でタイヤの硬さを確かめておきたいところです。性能は使い始めたときから下がっていき、特に偏った減り方やトレッドゴムの硬化で下がりやすくなります。硬度計のあるお店なら簡単に測ってもらえるとのことなので、交換の予約の際に頼んでみるとよいでしょう。
どれくらいの期間使えるのかというと、一般的には3シーズンから5シーズンといわれています。ただし、使う環境によって摩耗や劣化の具合は変わります。乾いた道で急発進や急ブレーキを繰り返したり、カーブで無理をしたりすると減りが早くなるので、丁寧な運転を心がけると長持ちしやすくなるでしょう。X(旧Twitter)でも、中古で手に入れて6シーズン目のスタッドレスを使っているという投稿があり、5シーズンを超えたタイヤは特に硬さの点検が欠かせないでしょう。
「新品を買ったけれど、製造から時間がたっているのでは」と心配する人もいるかもしれません。正しく保管された新品のスタッドレスタイヤは、2シーズンまたは3シーズンは同じ性能を保つことが、ブリヂストンがタイヤ公正取引協議会と共催した試験で確かめられています。試験は2018年12月から2019年11月にかけて国内外の6社のタイヤで行われました。
寿命を延ばすには、夏の保管のしかたも大切です。外したタイヤは融雪剤や泥、油などを水で洗い流して水気を拭き取り、直射日光が当たらず温度変化の少ない、風通しのよい場所に置きましょう。ホイール付きで保管する場合は、空気圧を指定の半分程度まで下げて平積みにするのがよいとされています。タイヤだけで保管するなら縦置きにして、ときどき向きを変えるのが基本です。屋外に置くしかない場合は、防水性と遮光性のあるタイヤカバーをかけ、スノコなどを敷いて地面に直接置かないようにしましょう。
去年のタイヤを使うか買い替えるかは、溝の深さ、ゴムの硬さ、使ったシーズン数の三つを合わせて判断するのが基本です。どれか一つでも心配があれば、交換の予約をするついでにお店で点検してもらうとよいでしょう。
交換するときと交換したあとに気をつけること
タイヤを替えるときにも、守りたい決まりがあります。4本の組み合わせ方と、交換したあとの点検について見ていきます。
4本とも同じ銘柄のスタッドレスにそろえる
まず、スタッドレスタイヤは4本すべてに履くのが前提です。ブリヂストンの「スタッドレスなんでもQ&A」は、駆動輪だけに装着すると車が安定して走れないと説明しています。スタッドレスタイヤと夏用タイヤは目的が違い、性能も異なるため、必ず同じ商品ブランドのスタッドレスタイヤを全輪に装着するよう求めています。前輪駆動の車だからといって、前の2本だけ替えるのは避けるべきだということです。
メーカーを変えること自体は、4本とも同じメーカーの同じ商品ブランドであれば問題ありません。ただし、タイヤのサイズは車のメーカーが指定するものを選ぶ必要があります。選ぶ基準としては、車のメーカーが指定したサイズを守ったうえで、凍った道が多いのか新雪が多いのかといった、自分が走る道の状態に合わせてお店の人と相談するとよいでしょう。
最近はオールシーズンタイヤを選ぶ人も増えてきました。国土交通省の「雪道での立ち往生に注意!」のページは、オールシーズンタイヤはちらつく程度の降雪で、路面が一部見えるくらいの積雪を想定したタイヤだと説明しています。路面を覆うほどの雪や凍った道では、「スタッドレス」の表記か、国際的な表記である「スノーフレークマーク」がある冬用タイヤを全車輪に履くよう呼びかけています。ふだん雪の多い地域を走るなら、スタッドレスタイヤを選ぶのが無難でしょう。オールシーズンタイヤは商品ごとに、どの性能に重点を置いているかが違うので、選ぶときはメーカーのカタログなどで冬の性能を確かめておくと安心です。
ホイールとセットで買うかどうかも、交換のしやすさに関わるポイントです。ホイール付きなら自分でも交換できる一方、タイヤだけを買った場合は自分で組み付けるのが難しく、タイヤショップに頼むことになります。ブリヂストンのコラムも、ホイールとセットでなければ専用の機材がないと組み替えはできないため、自分で交換するのは現実的ではないという立場です。
費用の目安について、JAFの「タイヤ交換の目安はいつ?」は、工賃はタイヤ4本で4,000〜30,000円程度とし、内訳としてタイヤの脱着が1本1,100円から、ホイールバランス調整が1本1,100円からという例を挙げています。依頼する先や車種によって大きく変わるので、予約のときに見積もりを確かめておくと安心です。
交換後は空気圧と増し締めを確かめる
タイヤを替えたあとも、点検は続きます。空気圧は夏の保管中にも冬の使用中にも自然に下がっていきます。空気圧が低いと燃費が悪くなり、高すぎても性能を十分に発揮できません。適正な空気圧は運転席側のドア付近に書かれているので、それに合わせて調整するのが基本です。自分で交換した場合は、月に1度は空気圧を点検しましょう。
特に、保管のために空気圧を半分程度まで下げていたタイヤは、取り付けたあと必ず適正な値まで戻さなければなりません。JAFの「スタッドレスタイヤの使用限度と正しい保管方法とは?」は、空気入れや空気圧計の用意が必要になることから、ディーラーや整備工場、ガソリンスタンドでの交換を勧めています。自分で交換するなら、空気圧計を一つ持っておくと便利でしょう。
もう一つ大切なのが、ホイールナットの緩みです。国土交通省の「車輪脱落事故」のページによると、大型車の車輪が外れる事故は令和7年度に128件起きており、冬期の11月から2月に集中し、冬用タイヤに交換してから1か月以内に多く発生する傾向があります。主な原因は、決められた力で締め付けていないことや、交換後の増し締めをしていないことだと推定されています。事故を起こした車のタイヤ交換は11月に集中しており、短い期間に交換作業が重なることで、本来すべき作業が省かれている可能性も考えられるでしょう。混み合う時期を避けて早めに交換を頼むことは、作業の丁寧さという点でも意味があるといえるでしょう。
大型車では、交換後に締め付ける力が弱まる「初期なじみ」が起こるため、50〜100kmほど走ったあとを目安に増し締めをすることになっています。乗用車でも、自分でタイヤを交換したなら、しばらく走ったあとにナットが緩んでいないかを確かめておくと安心です。不安があれば、整備工場やタイヤ販売店で点検を頼むのが確実でしょう。
冬のタイヤで確かめたいチェック項目は、空気圧が適正か、溝が5mm以上あるか、傷やひび割れがないか、釘などが刺さっていないか、偏った減り方をしていないか、ゴムの柔らかさが十分かの6点です。交換したあとや遠出の前にこの6点を見直す習慣をつけると、冬のトラブルを減らせるはずです。
知っておきたい法令とチェーン規制
スタッドレスタイヤへの交換は、安全のためだけでなく、法令で求められる場面もあります。さらに大雪のときには、スタッドレスタイヤでも通れない区間があることを知っておきましょう。
雪道の滑り止めは都道府県の規則で義務
日本自動車タイヤ協会の「冬道走行とタイヤ」は、積雪や凍結した道路では、冬用タイヤの装着などの滑り止めの措置が、都道府県の道路交通法施行細則や道路交通規則で運転者の守るべき事項として決められていると説明しています。沖縄県を除く都道府県に規定があり、違反すると反則金の対象になります。金額は大型車が7千円、普通車が6千円、自動二輪車が6千円、原付が5千円です。
2026年8月時点の各都道府県の条文を見ると、岩手県や宮城県、秋田県、石川県、福井県、兵庫県などの規則には、雪路用タイヤについて「接地面の突出部が50パーセント以上摩耗していないものに限る」といった条件が書き込まれています。島根県の細則も、スノータイヤを「効果限界線以上に磨滅していないもの」に限っています。つまり、プラットホームが出たタイヤでは、地域によっては滑り止めの措置を取ったことにならない場合があるわけです。
長野県の規則では、タイヤチェーンを使うときは両側の後輪(前輪駆動の車は前輪)に、滑り止めの性能を持つタイヤを使うときは全輪に取り付けることと定められています。冬用タイヤは全輪に、チェーンは駆動輪にという考え方は、多くの都道府県に共通しているといえるでしょう。北海道の細則も、積雪や凍結した道路ではスノータイヤを全車輪に装着するか、タイヤチェーンを取り付けるなどの滑り止めの措置を取るよう定めています。一方、東京都の規則は、積雪や凍結で明らかに滑ると認められる道路で、タイヤチェーンを取り付けるなどの滑り止めの措置を取ることとしており、雪の少ない地域でも決まりそのものはあるわけです。
チェーンを付けたときの速度にも目安があり、積雪路や凍結路では、金属チェーンなら時速30km以下、非金属チェーンなら時速50km以下が目安です。チェーンを付けたまま雪も氷もない道を走ると、タイヤやチェーン、車を傷めたり、かえって滑ったりするおそれがあります。
ふだん雪の少ない地域に住んでいても、スキーや帰省で雪の多い地域に出かけることはあるでしょう。行き先の都道府県の規則で求められる滑り止めの措置を取らずに走ると、事故の危険だけでなく反則金の対象にもなりうることを覚えておきたいところです。
チェーン規制はスタッドレスでも通れない
もう一つ覚えておきたいのが「チェーン規制」です。国土交通省のチェーン規制のQ&Aは、この規制を大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が出るような、異例の降雪があるときに行うと説明しています。通行止めにする代わりにチェーン規制を行い、チェーンを付けた車は通れるようにすることで、雪による通行止めの時間を短くするのが狙いです。平成29年度は大雪特別警報の発表はなく、大雪に対する緊急発表は3回だったので、毎冬何度も行われる規制ではないことがうかがえます。
規制が行われる場所は、急な上り下りがある峠などで、過去に雪による立ち往生や通行止めが起きた場所のうち、チェーンを着けたり外したりできる場所や待機できる場所がある区間です。規制のときは区間の手前でチェーンの装着状況が確認されます。具体的には、直轄国道が山形県の月山道路や山梨・静岡県境の山中湖・須走など6区間、高速道路が上信越道の信濃町IC〜新井PA(上り線)や中央道の須玉IC〜長坂IC、北陸道の木之本IC〜今庄IC(44.7km)など7区間となっています。
大事なのは、スタッドレスタイヤを履いていても、チェーンを付けていない車はチェーン規制中の区間を通れないという点です。スタッドレスタイヤの車でも、大雪のときには立ち往生することがあるからです。4WDの車も、重さがあるぶん下り坂で急ブレーキをかけたときに止まるまでの距離が長くなるため、チェーンを付けていなければ通れません。
チェーンは駆動輪に付けるのが基本です。自動車用品店などで売られているチェーンであれば問題ありませんが、スプレーのように薬剤を吹き付けるタイプでは通れません。使えるチェーンの種類は、金属製、ゴムなどの樹脂製、特殊な繊維でできた布製カバーの三つです。それぞれ付けやすさや乗り心地が違うので、自分の車のタイヤサイズに合うものを選ぶことが前提になるでしょう。
ブリヂストンのQ&Aも、スタッドレスタイヤを履いていても、緊急の脱出用としてタイヤのサイズに合ったチェーンを用意しておくよう勧めています。冬の峠道や高速道路を走る予定があるなら、スタッドレスタイヤへの交換と一緒に、自分の車に合うチェーンを積んでおき、一度は付け方を練習しておくと、いざというときに慌てずに済むでしょう。
まとめ
スタッドレスタイヤの交換時期は、初雪予想の1か月前、または最低気温が3℃を下回り始めるころのどちらか早いほうが目安です。初雪の平年値は札幌が10月28日、仙台が11月17日、新潟が11月23日、名古屋が12月18日、東京が1月3日で、新品なら時速60km以下で200km以上の慣らし走行の分も見込んで早めに動きましょう。
去年のタイヤは、溝が新品時の50%まで減ってプラットホームが出ていないか、ゴムが硬くなっていないかを確かめます。一般的な寿命は3〜5シーズンといわれますが、使い方や保管で変わるので、不安があればお店で点検してもらうと安心です。
交換するときは4本とも同じ銘柄にそろえ、交換後は空気圧とナットの緩みを確かめます。雪道での滑り止めは沖縄県を除く都道府県の規則で義務になっており、大雪時のチェーン規制ではスタッドレスタイヤでもチェーンがなければ通れません。冬の遠出の前には、チェーンの準備もあわせて整えておきましょう。